【生存率を上げるサバイバー学:全6回】の第2回は、 チェイスの土台を固める編『初心者が最速で伸びるチェイス思考:負けない動きの作り方』です。
今回は、派手なテクニックではなく 「どう考えて動けば、まず即ダウンを減らせるのか?」 という“負けにくいチェイスの型”に焦点を当てて書いていきます。
それでは本文へ⬇️
はじめに:チェイスは“長さ”だけで上手さが決まらない
サバイバーをやっていると、どうしても
「長くチェイスできた=上手い」
「即ダウン=下手だった……」
と考えがちですよね。
もちろん、チェイス時間が伸びればチームにとって大きなプラスになります。
ただ、実際の試合をよく振り返ってみると、
5秒で倒れても仕方がない場面
30秒チェイスしても、もう少しやりようがあった場面
のように、「時間」だけでは測れない場面が意外と多いはずです。
本当に目指したいのは、
「それでも仕方なかった」と自分で納得できるダウンの形 です。
裏を返せば、
「あの一歩さえ違っていれば、もう少し粘れたな」
という後悔を、少しずつ減らしていくことが
チェイス上達の第一歩だと思っています。
前回の第1回では、視野の取り方や安易な負傷、
キラーの索敵の仕組みなど、
“倒されにくくなるための土台”の話を中心にしました。
今回はその土台の上に、
「チェイス中にどう考え、どんなルートを選ぶか」 という部分を重ねていきます。
派手なテクニックや難しい小技よりも先に、
まずは “負けにくい動きの考え方” を一緒に整理していきましょう。
チェイスは始まる前に9割決まる:初動の位置取り
「チェイスが苦手です」と相談を受けて詳しく聞いてみると、
そもそも チェイスが始まる場所が悪すぎる というケースがよくあります。
何もない場所で作業している
周りに板も窓もなく、その場で見つかってしまう
心音がしてから慌てて走り出して詰む
こういった状況だと、どれだけチェイスの知識があっても、
そもそも「戦える場所」まで辿り着けないまま倒されてしまう んですよね。
だからまず大事なのは、
チェイスは追われてから考えるのではなく、
追われる“前”から準備しておくもの
という感覚を持つことです。
■ どこで作業するかで、その後の難易度が変わる
発電機を回すときや、治療・トーテム・チェストなどの行動をするとき、
「今、自分が立っている位置」はそれだけで
“チェイスのスタート地点候補” になります。
近くに板や窓があるか
その先にも逃げ道が続いているか
逆に、まったく何もない場所ではないか
このあたりを雑にしてしまうと、
心音が鳴った瞬間にすでに不利な状況から始まってしまいます。
第1回では「発電機に触る前に逃げ道を確認する」という話をしましたが、
今回はそれを一歩進めて、
“ここで見つかっても、まだチェイスできるか?”
という視点で、自分の位置を見直してみてください。
■ 心音がしたら「とりあえず強そうな方へ寄る」
キラーの心音が聞こえてきたとき、
反射的にその場から全力ダッシュしたくなりますが、
一拍おいて、
近くに板や窓がある方向
さっき「強そうだな」と感じたエリア側
に “じわっと寄りながら様子を見る” のがおすすめです。
このときに意識したいのは、
すぐに背中を向けて全力で逃げない
まずはキラーがどの方向から来ているかをチラッと確認する
そのうえで「チェイスできる位置」まで走っていく
という流れです。
いきなり逃げる方向を決めてしまうと、
たまたま何もない方向へ走ってしまったり
強ポジとは逆サイドに自分から離れてしまったり
といった“もったいない初動”が増えてしまいます。
■ 「ここで見つかるとキツい場所」を減らしていく
全部の状況で完璧を目指す必要はありませんが、
試合中に少しずつ、
ここで作業していると、見つかったとききついな
さっき倒された場所は、そもそも逃げ道が少なかったな
と振り返っていくと、
“自分にとってのNGポジション” が見えてきます。
そうした場所で長居しないだけでも、
即死チェイスが減る
強ポジからチェイスを始められる回数が増える
といった形で、じわじわと生存率が上がっていきます。
強ポジ・弱ポジをざっくり見抜く“感覚づくり”
「強ポジを使えって言われても、
そもそもどこが強ポジか分からないんだが?」
という声、めちゃくちゃ分かります。
マップごとの構造を細かく覚えようとするとキリがないので、
ここではもっとシンプルに、
“強い場所に共通する特徴”をざっくり掴む
ことを目標にします。
完璧に暗記するよりも、
「なんとなくここは戦えそう」「ここは危なそう」 と
感覚で判断できるようになるだけで、
チェイスの安定感は大きく変わります。
■ 強ポジの共通点:「チェイスポイントが続く場所」
まず、強いポジションにはいくつか共通点があります。
代表的なのはこのあたりです。
板や窓が 1枚だけで終わらず、連続して存在する
キラーが真っ直ぐ走って来られず、
遠回りや迂回を強いられる構造になっている
チェイスしながら、
その先に行ける“次の選択肢”が見えている
たとえば、
板グル → その先に窓 → さらに別の板
建物内の窓 → 外に出て、また板ポジへ
といったように、
「ここで終わり」ではなく「ここからまだ続く」 形になっている場所は、
総合的な強ポジになりやすいです。
■ 弱ポジの共通点:「板1枚+その先が何もない」
逆に、弱いポジションにはこんな特徴があります。
板が1枚だけポツンと置いてある
板の先に、窓や別の板が続いていない
周囲に遮蔽物が少なく、見通しが良すぎる
袋小路や、角に追い込まれやすい構造になっている
こういう場所で見つかってしまうと、
板を倒しても、その先が続かない
板をケチると、そもそも粘る要素がない
という状況に陥りやすく、
結果として 「すぐダウンしやすい地点」 になってしまいます。
■ 試合の中で「頼りになる場所を2〜3か所だけ決める」
全部の場所を完璧に把握する必要はありません。
むしろ最初のうちは、
「このマッチで、頼りにするのはこの2〜3か所」
と決めてしまう方がやりやすいです。
試合が始まったら、
マップを少し見渡しながら、
ここは板と窓が近くて戦えそうだな
ここは板を倒したあと、次の選択肢がなさそうだな
といった“印象レベル”で構わないので、
「強そう」「弱そう」 をざっくりラベリングしてみてください。
そして、
心音がしたら、その“強そうだと感じた場所”側に寄る
逆に、「ここで見つかるとキツい」と感じた場所では長居しない
というだけでも、
チェイスのスタート位置はかなり改善されていきます。
■ 強ポジを「完璧に使いこなす」必要はない
よくある誤解として、
「強ポジを知っている=難しいテクニックを全部使える」と
考えてしまうパターンがあります。
実際には、
強ポジにたどり着く
その場で最低限の板グル・窓グルをする
余裕があれば次のポジに移動する
この3ステップができれば十分です。
“強ポジで倒される” のと “何もない場所で倒される” のでは、 同じダウンでも意味が全く違う んですよね。
強い場所まで自力でたどり着けている時点で、
それはもう立派な一歩前進です。
板と窓で作る「負けにくいチェイスの型」
強ポジと弱ポジのイメージが少しつかめてきたら、
次のテーマは 「そこでどう時間を稼ぐか」 です。
ここで意識したいのは、
派手にキラーを翻弄することよりも、
“安定して時間を稼ぐ”ということ。
その中心になるのが、
板と窓の使い方 です。
■ 板は「とりあえず倒す」ではなく、“時間を稼ぐ道具”
まず板から考えてみましょう。
多くの初心者の方がやってしまいがちなのは、
チェイスがはじまった瞬間に、近くの板をとりあえず倒してしまう
追われているかどうか分からないのに、板を倒してしまう
という動きです。
これを繰り返していると、
本当に危ない場面で守ってくれる板が残っていない
強い板を序盤で浪費して、後半のチェイスが苦しくなる
といった状況になりやすくなります。
板は、
「ピンチのときに“時間を稼ぐ道具”」
と考えるとイメージしやすいです。
ここで倒せば、数秒〜十数秒の時間が稼げる
その時間で、次の強ポジまで移動できる
こういう “時間の交換” を意識して使うと、
チェイス全体の流れが安定していきます。
■ 窓は「遠回りを強制できる位置」なら強い
窓枠も同じように考えられます。
一見するとどの窓も同じに見えますが、
実際には “キラーがどれくらい遠回りしないといけないか” で大きく差が出ます。
窓のすぐ横からキラーもすぐに回り込める
→ 時間がほとんど稼げない窓
自分は最短で飛べるけれど、
キラーは遠回りして窓の反対側に回る必要がある
→ 時間を大きく稼げる窓
この違いが分かってくると、
「なんとなく窓に飛ぶ」のではなく、
“時間が生まれる窓だけをしっかり使う” という感覚に変わっていきます。
■ 「ぐるぐる」が時間になる理由をざっくり言語化しておく
板グル・窓グルと呼ばれる動きは、
感覚的には「その場でクルクル回っている」だけですが、
中身はもっとシンプルです。
自分は最短距離で逃げるルートを通り、
キラーには少し遠回りを強制する。
板や窓の周りを回るとき、
サバイバー側は板・窓でショートカットしやすい
キラー側はどうしても大回りになりがち
この“少しずつの距離差”が積み重なって
時間=チェイス秒数 に変わっていきます。
「なんか強いらしいから回る」のではなく、
“キラーよりショートカットできるから時間が生まれる”
と理解しておくと、
板や窓を使う意味が腑に落ちやすくなります。
■ やりがちなNG:その板、そのタイミング、本当に必要?
板と窓を使うときに、
特に崩れやすいパターンをいくつか挙げてみます。
① 心音がした瞬間に、とりあえず板を倒してしまう
まだ追われるかどうかも分からない段階で板を倒してしまうと、
時間もあまり稼げない
その後、守りとして使える板がひとつ減る
という、割に合わない結果になりやすいです。
「本当に追われていると分かってから」
板ポジを使い始めても遅くありません。
② 強い板から先に使い切ってしまう
さきほどの「強ポジ」にある板ほど、
終盤の粘りどころとして重要です。
序盤から、
強ポジの板を片っ端から倒してしまう
その後は弱ポジばかりが残ってしまう
という展開になると、
試合が進むほどしんどくなります。
「ここは長く粘れる板」「ここは逃げるための板」 といった形で、
なんとなく役割を分けておくと使い方の優先度が決めやすくなります。
③ 何もない場所で無理なフェイントをして詰む
動画サイトなどで見る、
・過激なフェイント
・旋回
・ギリギリの読み合い
などは、
“安全な位置”があるからこそ成立している動き です。
強ポジに辿り着く前、
もしくはすでに逃げ道がない状況でこれを真似すると、
そのまま一瞬でダウンに繋がってしまいます。
まずは、
強ポジにたどり着くまでは、無理に小技を狙わない
という自分ルールを作ってしまうのがおすすめです。
■ 目指したいのは「攻めるチェイス」ではなく、“崩れにくいチェイス”
ここまでの話をまとめると、
第2回で目指したいチェイスの形は、
爆発的に伸びる“神チェイス”ではなく、
“そう簡単には崩れないチェイス” です。
そのためのざっくりした型は、こんなイメージです。
初動の位置取りで、できるだけ強ポジ側に寄っておく
見つかっても、まずは強ポジにたどり着くことを最優先にする
強ポジに入ったら、板と窓を使って時間を稼ぎつつ、次のポジへつなぐ
本当に危ない場面で板を倒して、命を買うつもりで使う
この流れが身についてくると、
即死チェイスが減る
同じマップでも「今日は結構粘れたな」と感じる試合が増える
失敗したときも、「どこを直せばよかったか」を言語化しやすくなる
という形で、
少しずつ “負け方の質” が変わっていきます。
今日からできる“チェイス練習メニュー”
ここまで読んで、
「考え方は分かってきたけど、実戦でどう練習すればいいの?」
というところで止まってしまう人も多いと思います。
いきなり全部を意識しようとすると、
頭がパンクしてしまうので、
ここでは 「1試合1テーマ」で積み上げていく練習法 をおすすめしたいです。
■ 1試合1テーマで“意識の負荷”を下げる
たとえば、こんな感じでテーマを決めてみてください。
・今日は「初動の位置取り」だけ意識する日
・今日は「強そうなポジを2〜3か所探す日」
・今日は「板をすぐ倒さない日」
・今日は「強ポジにたどり着くまで無理なフェイントはしない日」
他のことは多少うまくいかなくてもOK。
そのテーマに関するところだけ振り返る ようにすると、
一度に覚える負荷が減って、上達の実感もしやすくなります。
■ カスタムやBOT戦で“ポジション研究”をしてみる
実戦だとどうしても焦ってしまう…という人は、
カスタムやBOT戦で、ゆっくりマップを歩きながら
「ここは板と窓が近くて戦えそうだな」
「この板は倒したあとが続きづらそうだな」
といった “強ポジ・弱ポジ探し”だけをする時間 を取ってみるのもおすすめです。
実際に板の周りをぐるっと回ってみたり、
窓を飛び越えてみたりしながら、
「自分はどのルートを通るとショートカットになるか」
「キラー側はどこを回り込むことになるか」
をイメージしておくと、実戦での判断がスムーズになります。
■ 試合後に「1つだけ」振り返る
試合が終わったあと、
細かい反省点を全部洗い出そうとするとしんどいので、
「この試合で、1つだけ直すとしたらどこ?」
という問いを自分に投げてみてください。
初動でもっと強ポジ側にいれば良かった
あの板は、まだ倒さなくてもよかったかも
あの窓の使い方は、もう少し粘れそうだった
このくらいのラフな振り返りで十分です。
毎試合、1ミリずつでも「次はこうしてみよう」が増えていくこと。
それが、チェイス上達のいちばん現実的で、いちばん強い近道だと思います。
まとめ & 第3回へのつなぎ
第2回では、
チェイスは“始まる前の位置取り”で難易度が大きく変わること
強ポジ・弱ポジをマップ暗記ではなく「特徴」で捉える考え方
板と窓を、“時間を稼ぐ道具”として使う発想
神チェイスよりも、まずは“崩れにくいチェイスの型”を目指すこと
1試合1テーマで少しずつ積み上げていく練習法
といった内容を中心にお話しました。
いきなり完璧なチェイスを目指す必要はありません。
まずは、
強ポジ側でチェイスを始める
→ 板と窓で時間を作る
→ 無謀な一手を一つ減らす
このサイクルを少しずつ増やしていくだけでも、
「即ダウンが減ってきた」「なんとなく粘れるようになってきた」
という実感が出てくるはずです。
次回予告:第3回「中級者の壁を超える立ち回り編」
次回の【生存率を上げるサバイバー学】第3回では、
いよいよ 「中級者がつまずきやすい“詰みポイント”」 をテーマに、
・発電機の偏り(いわゆる3台固め問題)
・救助に行く・行かないの判断
・終盤で一気に崩れてしまうパターンの整理
など、試合全体を通した立ち回りに踏み込んでいく予定です。
チェイスの土台が整ってきたら、
次は “試合をどう作るか” の視点を一緒に磨いていきましょう🐰




